ヨーロッパにおける移民
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 03:50 UTC 版)
ヨーロッパにおける移民は、おおむね欧州大陸圏内での移住と、北米(アメリカ合衆国とカナダ)からイギリスへの移住、イスラム圏(北アフリカ・中近東諸国・インドネシア)からの流入が大勢を占めている。主に欧州で問題となっているのは宗教的・文化的背景が大きく異なるムスリムの移民であるが、イタリアなどではルーマニアなど東欧(主にかつての冷戦下の旧東側諸国)からの移民があまりに増加したために不動産価格の上昇・土地の不法占拠などの問題が深刻化してしまい、ムスリム・アジア系の移民だけでなく東欧系移民への地元民の反感も強まっている。エマニュエル・トッドは西洋四大国(アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ)の移民の統合状況に大きな相違点があるとした。 移民の大多数は複数ある産業のいわゆる下流工程と言える職に就くことが多く、ヨーロッパ経済の下支えとしての役割を果たしている。とりわけ天然ガスの採掘によって危機的な自国通貨高に見舞われたオランダでは、第一次産業・第二次産業に従事する移民が経済復興の足がかりにもなった。ドイツにはトルコ人が、イギリスには旧植民地のインド人やパキスタン人のほか、東欧のポーランド人・アフリカ系・カリブ系・アラブ系・華僑が移民または労働者として流入している。
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