モーツァルト全作品目録
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「ルートヴィヒ・フォン・ケッヘル」の記事における「モーツァルト全作品目録」の解説
ケッヘルが編集したモーツァルトの作品目録は、1761年に作曲された『クラヴィーアのためのメヌエット ト長調』から、絶筆の『レクイエム』までの626曲を作曲時代順に配列した目録。譜例、小節数、自筆譜・写譜・出版譜の有無・保管先などのデータを記載する。各曲に通し番号をふっていたが、これが現在のケッヘル番号となる。この時代順目録の前に、データを簡素化したジャンル別全作品目録を置く。先述したブライトコップ社のモーツァルト全集では、このジャンル分けが使われていた。 モーツァルトの作品目録は、ケッヘル以前にも存在した。一つはモーツァルト自身が作ったもので、1784年以後死没直前までの176曲が収められている。また幼少期の作品については父レオポルトも作成していた。しかしこの二つの作品目録には15年の空白期間がある。また、アロイス・フックスやレオポルト・フォン・ゾンライトナーもモーツァルトの作品目録を作成していたが、全作品を網羅するという意志がそもそも存在しないものだった。ケッヘルの目録はその質を異にするもので、もしこの目録がなければモーツァルト作品の多くが散逸してしまった可能性がある。 後の研究によって作品の成立時期が見直されたり、作品が新しく発見されたりしたため、この目録は何度か改訂された(最新版は第8版)。特にアルフレート・アインシュタインの第3版(1937年)と、フランツ・ギーグリンク(Franz Giegling)、ゲルト・ジーベルス(Gerd Sievers)、アレクザンダー・ワインマン(Alexander Weinmann)による第6版1964年)では大幅な訂正が行われている。
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