モーゼル系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 23:16 UTC 版)
「ボルトアクション方式」の記事における「モーゼル系」の解説
ドイツのモーゼル(マウザー)が開発した系列で、最も著名なものが1898年に大成したGew98を筆頭とするモーゼル・M98アクションである。技術的特徴はコッキングにはコックオン・オープニング方式を採用しており、ボルトハンドルとボルト本体が全て一体となって回転する。メインのロッキングラグがボルトの先端(ボルトヘッド)に二つ設けられている設計である。この方式はボルト全体を1ピースの部品として製造することが多いために生産コストが高くなる反面、強度の高い構造となるため、より高圧のマグナム装弾にも対応することが出来る。生産コストの兼ね合いもあり、近年の民生品では省略されていることが多いが、軍用品の場合ボルトハンドルの付近にもう一つ小型のラグ(セーフティーラグ)を備えている。セーフティーラグはメインのラグが破損した場合になおも射撃を続けるためのものではなく、ボルトが後ろへ脱落して射手に危害が及ぶのを防ぐことが目的である。今日のボルトアクションはほとんどがこのモーゼル・M98アクションに則って設計されており、モーゼル自身もGew98当時と同じ構造のM98ライフルを現在でも販売している。欠点はボルトの前方にロッキングラグを持つ構造上、薬室側にラグの噛合部を設けられたボルトフェイスが深く入り込む設計となるため、必然的にボルトの移動距離が長くなりやすいことである。
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