モーセの協働者として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/30 15:22 UTC 版)
『出エジプト記』にはアロンに関する記述が非常に多い。初め、アロンは神からモーセに会うよう命じられた。神はまた、自分は口がたたないために自信がないというモーセに対し、アロンが雄弁であることを述べ、彼と共に民を導くように命じている。アロンはモーセと共にファラオの前に出てイスラエルの民の解放を要求し、杖を投げると蛇になるなどの奇跡を見せている。また、神がファラオの心を変えるために下した十の災いにおいては、神がモーセに命じアロンがそれを聞いて杖を振ることで災いがくだされている。嫡子がすべて殺されるという災いの後でモーセたちはエジプトからの脱出を許される。エジプトを出たときアロンは83歳であった。 アロンにはエリシェバという妻とナダブ、アビフ、エルアザル、イタマルという子供たちがいた。ナダブとアビブは規定に反した行いによって死んだようである。 アロンは荒野での放浪の初期においてはモーセの補佐役として重要な役割を担っている。アマレク人との戦いにおいては、モーセが杖をあげている間はイスラエル人が優勢になっていた。モーセが疲れて手をおろすと、フルという人物と共にモーセの左右でその腕を支えた。また、シナイ山に神が姿を現したときには、アロンは二人の息子と長老たち、モーセと共にシナイに上ることを許された。(神に近づくことが許されたのはモーセだけであったが。) アロンと息子たちは神の命令によって祭司として仕えることを命じられる。その命令をうけて祭司の特別な服を着せられ、聖別を受けて聖所で神に仕えることになった。このため、アロンはユダヤ教における祭司の祖とされている。
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