モバイルとデザイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 05:26 UTC 版)
1997年に登場したノートPC「VAIO NOTE 505(PCG-505)」以降、VAIOといえば軽量・薄型のモバイルノートパソコンというイメージが定着した。また、ただ単に軽くて薄いというだけでなく、マグネシウム合金を用いたバイオレットカラーのデザインは、圧倒的な存在感も生み出した。当時のPCの筐体は白もしくは黒・グレー系の色で占められていたが、VAIOでは意図的にバイオレット(紫色)を用いた。理由には、「バイオ」という愛称の語感を"violet(=菫色)"と関連付けて名前と製品の特徴を覚えてもらうことと、基本機能では差別化が困難だったPC市場にあって、売り場で目立つようにすることが狙いだったともいわれる。この特徴的なデザインは、パソコン業界でVAIOというブランドが確立される足がかりとなった。また、VAIOが「デザインでの差別化」で成功したことは他社製品にも影響を与え、それまでは「傷が目立つ」「傷がつきにくい強度の確保が必要となりコストが高くなる」といった理由で地味な色使いが多かったノートパソコンのデザイントレンドに変化をもたらし、いわゆる「銀パソ」が広まるきっかけとなった。その後のバイオノートC1(1998年)やUシリーズ・type U(2002年-2008年)、type P(2009年)はその小型さが、バイオC1・バイオノートGT・NVシリーズ(2000年-2002年)は、今まで無かったPCの利用法をそれぞれ実験的に提案するエポックメイキングとなった。デスクトップモデルでは2000年から展開された液晶モニタと本体一体型のLシリーズ(バイオLX→type L)・Jシリーズや、MDドライブを内蔵したバイオMX、円柱型のテレビサイドPC TP1など独創的なデザインのモデルで他社製品と差別化していた。
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