メディア及び諸団体による批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 15:00 UTC 版)
「セクト」の記事における「メディア及び諸団体による批判」の解説
特定のセクト団体によって繰り返しおこされた事件、とりわけ集団自殺や性的暴行に関する報道が過熱すると、セクト擁護者たちは、世論に影響を与えるための扇動だと指摘した。「セクト現象」の過熱報道は、趣旨の異なる団体までをも混同して同一視する事態を導いた。そして、犯罪グループ・危険組織・小児愛グループ・全体主義団体にはじまり、宗教団体・秘教団体や単なる風変わりな団体などの犯罪を起こしたことがない団体までをも「セクト」と呼ぶようになったのである。 この現象は、セクト反対者によれば、近代的定義の内容によるものだと理解される。メディア報道が特定団体内部における悪事に光を当てた一方で、他の人々や団体にとって非常に有害な事態を引き起こした。人権宣言で保障されているはずの信教の自由と思想の自由が、しばしば侵害されたのである。 セクト擁護者によれば、セクト扱いされた団体に所属するという理由で解雇されたり、子供の保育を断られたり、商業契約を破棄されたりしたというケースが発生している。歌手のNayah(本名Sylvie Mestre)がメディアから受けた圧力や、彼女を包んだ疑惑ムードは、その好例である。1999年にユーロビジョン・ソング・コンテストにフランス代表に選ばれるなどの活躍をしていた彼女であったが、ラエリアンムーブメントとの関係が取り沙汰された影響でキャリアに終止符を打っている。プロデューサーに対する反セクト団体からの圧力が強く、テレビ出演やコンサートが中止に追い込まれ、最後には契約が破棄されたのであった。
※この「メディア及び諸団体による批判」の解説は、「セクト」の解説の一部です。
「メディア及び諸団体による批判」を含む「セクト」の記事については、「セクト」の概要を参照ください。
- メディア及び諸団体による批判のページへのリンク