ムシャラフによる非常事態宣言 - 最高裁判事解任・自宅軟禁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 09:17 UTC 版)
「アスマ・ジャハンギール」の記事における「ムシャラフによる非常事態宣言 - 最高裁判事解任・自宅軟禁」の解説
ジャハンギール2007年にも反政府活動により拘束された。これは2007年10月の大統領選挙の際に、陸軍参謀総長であるムシャラフの大統領選挙出馬を違憲とする裁判が行われていたため、当選無効判決を阻止するために軍を動員して最高裁判所を封鎖するとともに、パキスタン全土に非常事態宣言を発して憲法の効力停止を命じ、臨時憲法令を公布したときのことである。ムシャラフを批判していたチョードリー最高裁長官を含む14人の最高裁判事が解任され、その多くが自宅軟禁に置かれた。当時、信仰・信条の自由に関する国連特別報告者であったジャハンギール、最高裁弁護士会会長、人権委員会委員、パキスタン弁護士会前副会長を含む500人以上の法律家や人権活動家、反政府活動家らもまた拘束または自宅軟禁された。潘基文国連事務総長はジャハンギールを含む人権活動家の拘束に「深い失望」を表明し、ルイーズ・アルブール国連人権高等弁務官は、「非常事態宣言は、国家に緊急の安全保障上の脅威が差し迫ったときにのみ用いられるべきもので、司法の廉潔性や司法の独立を掘り崩すものであってはならない」と述べた。女性アクション・フォーラムもこうした事態を受けて、非常事態宣言の即時撤回、憲法の効力と基本権の回復、逮捕者・拘留者の釈放、報道機関および電子メディア抑制の撤廃を要求した。
※この「ムシャラフによる非常事態宣言 - 最高裁判事解任・自宅軟禁」の解説は、「アスマ・ジャハンギール」の解説の一部です。
「ムシャラフによる非常事態宣言 - 最高裁判事解任・自宅軟禁」を含む「アスマ・ジャハンギール」の記事については、「アスマ・ジャハンギール」の概要を参照ください。
- ムシャラフによる非常事態宣言 - 最高裁判事解任・自宅軟禁のページへのリンク