マーチ・792をベースとしたマシン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 01:28 UTC 版)
「マーチ・792」の記事における「マーチ・792をベースとしたマシン」の解説
従来 マーチは、F2で採用したコンセプトをF3やフォーミュラ・アトランティック等のF2よりも下位カテゴリへ展開していたが、このマーチ・792に関しては、そのデザインコンセプトを下位カテゴリには反映しなかった。 一例としては、1979年のF3マシンのマーチ・793は、前年度のマーチ・783の改良版で、空力コンセプトは、前年度のマーチ・782で採用したスポーツカーノーズ+空洞サイドポンツーンをベースにしている。 この年(1978年)は、マーチにとってフォーミュラマシンコンセプトが大幅に変更した年である。そのため1980年度のマ-チ・803もマ-チ・793の改良版を流用した。その結果として、マーチは、マーチ・792のコンセプトの下位カテゴリへの展開をあきらめた。 1980年になってフォーミュラレースで、ウイングカーにおける可動式サイドスカートの廃止が規定された。この規定に対応した新設計のマシンをマーチは、マーチ・802として市場へ提供を開始した。 マーチ・802は、マーチ・792の持っていた「幅が広すぎる」「壊れやすい」という欠点を、大幅に改善したマシンであったので、1980年シーズンにおいてマーチ・792の戦闘力は、大幅に低下した。 その結果 マーチ・792は、1980年シーズンにおいて大幅に中古価格を下げることになった。この状況に眼を付けたのが日本で富士グランチャンピオンレース(富士GC)に参戦するチームであった。富士GCは、前年度から単座席オープンスポーツカーの参戦が許されるように規定が変更になったが、参戦するマシンの大半は、2座席スポーツカーをベースとするマシンであった。そこで、F2マシンをベースとするマ-チ・792を使用すると「コーナーリング速度の向上でストレートでの幅広による最高速度の低下がカバーできる」と判断したチームが投入を決めた。 なお富士GCでは、レース途中での給油が義務付けられているので、シャーシは、ガソリン補給のため、給油管を延長して、給油用のノズルをつけている。
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