マンジャ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 15:47 UTC 版)
中央アフリカのマンジャ族の神話にも大洪水によってほぼ人類が絶滅し、生き残った男女(兄妹)によって部族が成立したという物語がある。セト(または、ガラ・ワン・ト)と呼ばれる文化英雄がおり、部族の先祖と考えられ、立ち位置としてはノアにあたる(内容は天地創造と人類の起源も混合している)。洪水に関しては神によって起こされた(神罰)という考えはなく、突然の災害と伝え、また、アジア地域の伝説と同様、兄妹の近親結婚を部族の起源としている。 至高神ガレによって大地が創造された後、一掴みの土と風で、最初の男女が創られた。次に杵を持たせ、地上へ遣わせた。ガレは男女をボゲルドゥ(杵の民)と呼んだ。彼らは多くの子を産んだ。だがある夜、大洪水が起こり、人類をほぼ絶滅させてしまう。セトという人とその妹だけは穀物をつく竿に乗って助かった。妹は長ずるに及んで次第に色目を使いだし、セトの方も自身の性欲を抑えがたく、惹きつけられていくが、妹は神聖なもので、人はその姉妹と恋を語らうことはできない。どうしたら目的は達せられるか。その後、占い師の老女の助言を得て、目的は達せられ、息子、娘と交互に産んでいき、マンジャの世界が成立することになる。
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