マルセイユ・タロットの出現とオカルティズムの影響とは? わかりやすく解説

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マルセイユ・タロットの出現とオカルティズムの影響

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/19 05:07 UTC 版)

マルセイユ版タロット」の記事における「マルセイユ・タロットの出現とオカルティズムの影響」の解説

フランス最古のものとして現存するタロットカードは、1557年リヨンにてケイトリン・ジョフロイという人物によって作成されたものと見られている。このケイトリン・ジョフロイによるタロットスートは、今日見られるタロットスートとは異なり当時トランププレイングカード)のスート共通する3種類が確認されているため、その絵柄デザインとともにマルセイユ版タロット」と直接共通する点は少ないとされている。歴史上遡ることのできる範囲において初めて「マルセイユ版タロット」の絵柄確認されるのは、マルセイユではなく17世紀後半1650年頃とされている)のパリにおいてである。ジャン・ノブレによって作成されタロットカードが「マルセイユ版タロット」の絵柄をもつ最も古いデッキとして有力視されている。このデザインが、後にタロットカードデザインとして一般的なものとなり、これを元にした様々なバリエーションカードフランス各地生産されることとなった。それらがマルセイユ版呼ばれるようになったのは20世紀入ってからのことで、ニコラ・コンヴェルという18世紀マルセイユのカードメイカーの作ったタロットを、1930年代グリモー社が「マルセイユタロット」の名で復刻したことに始まる。 一方1854年パリにおいて一人人物が一冊の本を出版した。「エリファス・レヴィ」、本名「アルフォンス・ルイ・コンスタン」の書き記した高等魔術教理祭儀』がそれである。やがてこの本に書かれオカルティズムに基づく神秘思想当時パリ席巻することとなり、19世紀半ばから20世紀に至る魔術復興オカルト思想象徴する存在となった同書タロットについての解説書でもあったので、以後現代に至るまで世界各地タロット解釈解説書定番の一冊とされてきた。この流れを受け、タロットにも神秘主義カバラ思想に基づく解釈取り入れられそれまで製作されいたカードにも同書解釈当てはめられることとなった。やがてイギリスへ飛び火したタロット神秘的解釈は、20世紀初頭の1910年アーサー・エドワード・ウェイトによるタロットカード、すなわち黄金の夜明け団教義に基づくカバラ思想神秘的象徴ふんだんに取り入れたウェイト版タロット」として結実し、このデッキ出版されたのを皮切りに世界中で神秘的解釈依拠しタロットカード製作されることとなったこうした流れの中、マルセイユ版タロットその歴史象徴体系部分から様々な研究進められており、一部では「マルセイユ版こそ、本来のタロットカードの姿である」といった主張生まれるなど、他のタロットとの差別化図ろうとする動き出てきている。

※この「マルセイユ・タロットの出現とオカルティズムの影響」の解説は、「マルセイユ版タロット」の解説の一部です。
「マルセイユ・タロットの出現とオカルティズムの影響」を含む「マルセイユ版タロット」の記事については、「マルセイユ版タロット」の概要を参照ください。

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