マラソンと競歩の札幌開催
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「2020年東京オリンピック・パラリンピックの会場」の記事における「マラソンと競歩の札幌開催」の解説
オリンピックのマラソンと競歩について、IOCが2019年10月、東京の暑さによる影響を懸念し、期間中の気温が5-6度低い北海道札幌市への会場変更を唐突に提案。その後、IOCと東京都、大会組織委員会、政府による4者協議で「合意なき決定」として受け入れられ、札幌開催が決定した。パラリンピックのマラソンは、計画通り東京で実施される。 2019年9月末から10月初めにドーハで行われた2019年世界陸上競技選手権大会のマラソンと競歩の際、急激な気温上昇のため夜間に競技時間を変更する処置がとられたにも関わらず途中棄権者が続発した。かねて懸念されていたこれら種目の東京での開催にIOC内で危機感が高まる。 2019年10月11日、IOCから東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下、組織委)会長の森喜朗に、オリンピック陸上競技のマラソンと競歩について、猛暑を懸念し選手の体調を気温から守るため開催地を札幌に移すことを検討したい、と相談が入る。 2019年10月15日、都知事の小池百合子に札幌移転案が組織委事務総長の武藤敏郎から伝えられる。これより前に都議で自民党都連幹事長の高島直樹には伝えられていた。 2019年10月16日、IOCが札幌市に移すことを検討していると発表。翌17日、組織委会長の森の合意を取った、IOC会長のトーマス・バッハは国内オリンピック委員会連合総会で札幌移転を決めたと発言。森は東京都及びJOCの意向を無視する形で合意したため、都知事の小池は森に直接不満をぶつけて混乱が起きた。森は、東京都が合意していないことはIOCに伝えてある、と述べている。 2019年11月1日、東京で開催されたIOC、組織委、東京都、日本政府、4者での調整委員会で札幌移転が最終決定。小池はこれを、IOCの決定は妨げないが合意なき決定である、とした。東京都はオリンピック開催までもう時間がなく、やむをえず同意に踏み切ったことを明らかにしている。
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