ポスシステム導入後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 16:24 UTC 版)
「オートオークション」の記事における「ポスシステム導入後」の解説
そしてついに昭和53年9月にジェイ・エー・エーが日本で初めて富士通機電と共同開発した、ポスシステムによるオートオークションのセリを開始する。だが、順風満帆の船出とは行かなかった。初期のシステムは牛の機械セリのシステムを参考とした為、現在のセリの様にコンダクター(調整員)が常駐するわけではなく、入札者と出品者双方が入札ボタンを持って対峙するといった方式だった。しかしこの方式が、出品者の焦りを生み、「安く売られてしまう」との気持ちから、出品者のサクラ入札による不正な価格吊り上げ行為が横行してしまう。これが結果的にポスシステムの信頼性を下げ、多くの入札者はジェイ・エー・エーから足が遠のいてしまい、その結果、成約率が下がり、出品台数は以前の半分まで落ち込んでしまう有様だった。そして、その対策として「手セリ回帰」の意見もあったが、システムの改良に次ぐ改良を重ね、紆余曲折の後、昭和57年には今日とほぼ同じ方式の、出品店は価格調整室のコンダクターに売価を申告するといった方式となった。一時は辛酸を舐めたポスシステムだが次第に信頼を勝ち取り、以後、各地のオークション会場でポスシステムのセリ機の導入が加速していく。一方で衰退をしていたオークショニアによるオークションは以後、ポスシステムが導入出来ない常設会場以外の会場で行われるオークションや、隔週行われる出品台数の少ないオークションなどで生き残り、今日でも見る事が出来る。
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