ボウストリングトラス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 06:27 UTC 版)
ボウストリングトラス (Bowstring truss) とは、上弦と下弦がそれぞれ弓(ボウ)と弦(ストリング)のような形状となっているもの。特に下路式の場合には端部が大きな開口部となり端部の強度に難が生じるため、現在ではほとんど採用されない。 日本では、1890年代にドイツのハーコート製のプレハブ式のものが70連ほど導入された。プレハブ式であったのは、組み立てに簡便なことを狙ったもので、そのためにピントラス構造であった(ドイツ国内では剛結合が一般的であった)。九州鉄道は47連を導入したが、その後、車両の大型化に伴い架け替えの必要が生じた。架け替えの理由は部材の劣化ではなく、単に設計荷重が少ないためだったので、それでもよい道路橋などに転用された。 下路式のタイド・アーチ (Tied arch) と同じとする見方もあるが、下路式タイド・アーチは基本的にアーチ部分と路床(補剛桁)が圧縮・引張荷重を負担するのに対して、本形式はトラス部分でも圧縮・引張荷重を受ける。トラスの組み方には、プラットトラスとワーレントラスがある。 スクワイア・ホイップル (Squire Whipple) が1840年に特許を取得している。 緑地西橋 - 旧心斎橋。 八幡橋 松齢橋 境橋 - 旧国道17号二居峡谷に架かる橋。トラスは垂直材付きワーレントラス。廃道化に伴い前後の道は荒廃している。
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