ベン・イェフダー亡き後の辞典
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/16 03:57 UTC 版)
「ヘブライ語大辞典」の記事における「ベン・イェフダー亡き後の辞典」の解説
ベン・イェフダーは多くの辞典の項目の原稿を遺していた。彼の死後は、未亡人のヘムダと息子のエフードが未刊行の原稿の出版を行うとともに、未完の巻の執筆を継続する研究者を探し出した。この段階で、第6巻まで印刷が準備され、さらに第7巻の執筆が終了、第8巻のために多くの項目が執筆された。第7巻は、「ベン・イェフダー信用基金」(קרן אמונים לאליעזר בן-יהודה) の助力により出版された。この頃から辞典は『ベン・イェフダー辞典』と呼ばれるようになった。 第8巻と第9巻は聖書とハザル時代のヘブライ語研究者、モシェ・ツヴィ・セガル教授により編纂された。セガルがこれらの巻の編纂作業を終えたのは、1931年であった。1938年には、「エリエゼル・ベン・イェフダーのヘブライ語辞典完成協会」(האגודה לסיום מילון הלשון העברית לאליעזר בן-יהודה) が設立され、未完の巻の出版費用の調達に当たることとなった。続く七巻と概論の巻は、「ヘブライ言語アカデミー」の所長、ナフタリ・ヘルツ・トゥルシナイ教授により編纂され、トゥルシナイにより辞典の編纂作業が完結したのは1958年であった。最終的に辞典は、概論の巻を含めて全17巻を有するに至った。 セガルもトゥルシナイも共に、ベン・イェフダーが未執筆であった、聖書ヘブライ語やそれ以降の、彼らの研究分野である時代の単語の項目の執筆を行った。二人が辞典の完成に果たした貢献は大きく、例えば第10巻だけで、トゥルシナイ一人が執筆した聖書ヘブライ語の項目は250項目以上になる。また二人はベン・イェフダーが執筆した項目に、ベン・イェフダーの死後に発見された資料からの引用を追加したが、彼の死後に新しく作られた造語は辞典に採用していない。二人による解説は、ベン・イェフダーの解説と区別がつくように、括弧で囲まれている。
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