ヘビと精神分析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:21 UTC 版)
精神分析の始祖であるジークムント・フロイトは夢分析において、ヘビを男根の象徴であるとした。これに対してカール・グスタフ・ユングは、男性の夢に登場するヘビは女性であると説いた。また、ユングはフロイトが多くのものを性[要曖昧さ回避]に結び付けて解釈する傾向に対しては批判的であった。 1960年代に5歳から12歳の子どもを対象として行われた「怖いと思うもの」を尋ねる調査では、467人のうち約50パーセントの子どもが動物を上げ、その中で最も多かった回答はヘビ類だった。このように、多くの人に見られるヘビ類への恐れは本能であるという説と、学習の結果であるという二つの説がある。本能由来説の裏付けとして、マーモセットやチャクマヒヒなどの観察研究により霊長類全般にヘビへの忌避行動が見られる事が挙げられている。一方でマカクやキツネザルを対象とした学習由来説を裏付ける研究もあり、結論には至っていない。1928年に心理学者メアリー・カバー・ジョーンズ(英語版)夫妻が提出した論文『成熟と感情:ヘビに対する恐れ』によれば、2歳までの子供は長さ1.8メートルのヘビやボアコンストリクターを恐れなかったが、3歳児は警戒を見せるようになり、4歳児以上では恐怖を示したという。
※この「ヘビと精神分析」の解説は、「ヘビ」の解説の一部です。
「ヘビと精神分析」を含む「ヘビ」の記事については、「ヘビ」の概要を参照ください。
- ヘビと精神分析のページへのリンク