プライヤの歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 14:11 UTC 版)
人類が火で料理する方法を発見した時から、料理したものを掴む何らかの道具はあった。 熱い物を安全に取り扱うために使われる道具は、通常やっとこと呼ばれている。 そして、人類が金属で工具を製造する事を学んだ時、プライヤも金属で製造され始めた。金属製プライヤが最初に使用されたのは、ヨーロッパで紀元前2000年頃との記録がある。プライヤが創り出されるまで、やっとこは金床で真赤に加熱された鉄を打つ時に、それをつかむことに使用された。この例はやっとこを使っているギリシャの神ヘーパイストス(Hephaistos)の イラスト によって示されている。そしてその形は、現在まで当初とほとんど変化のない形状で残っている。 プライヤを考える大きな原則のひとつは、その形状が機能に従うということである。人類は、物をつかむ問題に遭遇したその時々に、問題を解決するためにプライヤを設計した。これにより、たくさんの異なるデザインのプライヤが出来た。馬に蹄鉄をはかせたり、鋭い有刺鉄線の垣根を張ったりすることのような特定の仕事で働くための人達が使うプライヤがある。そして、ワイヤーを切ることやスナップリング・ファスナーのようなひとつの機能のためにだけ設計されているプライヤがある。また、それとは逆に例えば、ねじの切断、ワイヤー切断、ワイヤーの絶縁体の皮むき、コネクタの圧縮も一丁で出来る多機能なプライヤもある。 これにより、今日生産されるプライヤのモデルは驚異的な数の異なるモデルとなった。現在、一般的に使用されるタイプとして約100種類はある。しかし、プライヤのモデルの圧倒的な数は、プライヤをどんな工具箱の中でも最も役に立つ工具のひとつとした。やるべき特定の仕事がある場合、そして、それがプライヤを必要とするなら、その仕事のために設計されている物を発見することは容易である。
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