ブルターニュの馬耳の王
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/20 06:12 UTC 版)
ブルターニュの伝説によれば、彼は元々はこの地方のコルヌアイユ(英語版)の王であったとされる。ある日、マルク王は、牝鹿を矢で射かけたが通用せず、跳ね返って王の愛馬モルヴァック(フランス語版)を殺した。牝鹿はイスの王女ダヒュ(英語版)の仮の姿であり、彼女は魔法使いのセイレーンであった。罰として、王は愛馬の馬の耳とたてがみを付けられてしまった。 ただひとりその秘密を知る理髪師は、ついに耐えかねてに砂の穴の中に「王様の耳は馬モルヴァックの耳」と叫び、その場所からは葦が生えた。ところが、王に招かれた楽師団が、その問題の葦で作ったリードで演奏した(コリガン(英語版)たちのためにパンくずなどを残しておく礼儀を欠いたためもとのリードは盗まれてしまったのである)。すると「王様の耳は馬モルヴァックの耳」と聞こえる音楽が鳴り響き、王が耳に巻いていた包帯も風でほどけ、秘密は暴露されてしまった。王は恥辱のあまり走り出し、勢い余って崖から転落死した。セイレーンはしかし不憫に思い、大ブリテンのコーンウォールの王としてよみがえらせたという。
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