フー・マンチュー、「悪い」東アジア人
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「アメリカ合衆国における東アジア人のステレオタイプ」の記事における「フー・マンチュー、「悪い」東アジア人」の解説
詳細は「フー・マンチュー」を参照 フー・マンチューと、彼を止めようとするイギリスのエージェントのデニス・ネイランド・スミスが登場する小説13作、短編3作、中編1作がある。イギリスとアメリカで何百万部も売り上げ、アメリカでは雑誌、映画、コミック、ラジオ、テレビなどにも登場した。大人気キャラクターとなり、フー・マンチューのイメージは典型的な「悪い」東アジア人として浸透していった。『The Insidious Doctor Fu-Manchu 』でサックス・ローマーはフー・マンチューを残酷で狡猾な男として描き、顔はサタンのようで黄禍論の具象化となっている。 サックス・ローマーは悪役のフー・マンチューと「黄色い危機(黄禍論)」の姿をした全ての東アジア人を表裏一体として描いている。またフー・マンチューには神秘主義およびエキゾチシズムの要素も描かれている。フー・マンチューは殺人をする際、実用性はない絹のロープなど東アジアの作法や特産品を用いて不必要に念入りに残酷な方法で行なう。満州民族であるが、その残酷さや狡猾さは全ての東アジア人の描写として誇張されている。 露骨な差別的台詞が(当時は差別と見なされていなかった)白人の主要登場人物により発せられる。フー・マンチューの独創的な殺人方法など、白人主要登場人物のデニス・ネイランド・スミスは東アジア人の知的、神秘的、エキゾチック、そしてとても残酷なステレオタイプの誇張された理知に不本意ながら敬意を表している。
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