フランソワ・バシェの楽器彫刻
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「EXPO'70パビリオン」の記事における「フランソワ・バシェの楽器彫刻」の解説
楽器彫刻とはフランス人彫刻家のフランソワ・バシェと、その兄ベルナール・バシェにより考案されたもので、ガラスのリードを手でこすったり、鉄の棒で叩いたりすることで音を発する。大阪万博に際し、バシェ兄弟は武満により日本に招かれ、計17基の楽器彫刻を製作、それぞれの楽器には「川上フォーン」など、製作助手にちなんだ名前が付けられた。武満はこれら楽器彫刻のために『四季』を作曲し、1970年8月にスペース・シアターで演奏を行った。ただし、本来4名の奏者で演奏されるところが、出演予定の2名が来日できなくなったため、山口恭範とマイケル・ランタの2名のみによる演奏だった。翌1971年には本来の形での録音を行っている。 万博終了後、音楽彫刻は長らく倉庫に放置され、2012年の時点では錆びたり解体された状態にあった。2013年には、バルセロナを拠点に活動する音楽研究者・サウンドアーティストであるマルティ・ルイツにより「川上フォーン」と「高木フォーン」(「関根フォーン」である可能性もある)2基が復元され、2015年にはルイツと京都市立芸術大学の学生との共同で「桂フォーン」と「渡辺フォーン」の修復を行った。「川上フォーン」と「高木フォーン」はEXPO '70パビリオンのエントランスに展示されている。
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