フィル・スペクターによる編集およびオーケストラのオーバー・ダビング
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1970年1月にグリンズが完成させたアルバム『Get Back』は、1969年5月編集版と同様にメンバーによって拒否された。その後、レノンとハリスンはアメリカ出身のプロデューサー、フィル・スペクターにアルバムのリプロデュースを依頼した。スペクターは、コーラスと2番目のヴァースを繰り返すなどの編集を施し、曲の演奏時間を延長することを決めた。3月23日にこの編集作業を行い、ハリスンもリミックス・セッションの大部分に関わった。曲の演奏時間の延長は、1分20秒あたりからコピーしたテープを繋げることで実現した。 さらにスペクターは「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」や「アクロス・ザ・ユニバース」とともに、スペクターの特徴となっているウォール・オブ・サウンドで楽曲を補強することを決めた。4月1日にスペクターは27種のストリング・セッション、6人の金管楽器奏者、スターによる追加のドラムをオーバー・ダビングした。ルイソンは、同セッションのためにスペクターに雇われた女性合唱団は本作には不参加としているが、音楽評論家のリッチー・アンターバーガー(英語版)は本作のウォール・オブ・サウンドの特徴のひとつとして合唱団の参加を挙げている。 4月1日のセッションが、バンドが解散する前に行なわれた最後のオーバー・ダビング・セッションとなった。スペクターによってリプロデュースされた最終バージョンは、アルバム『レット・イット・ビー』に収録された。なお、2003年に発売された『レット・イット・ビー...ネイキッド』には、繰り返される部分はそのままに、オーケストラのパートをカットした音源が収録された。
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