ヒノキならたけ病
和名:ヒノキならたけ病 |
学名:(病原菌)ナラタケArmillaria mellea (VAHL:FRIES) KUMMER |
分布:北海道・本州・四国・九州・ヨーロッパ・アフリカ・北アメリカ |
写真(上):ヒノキ樹皮下に形成された菌糸膜 |
写真(下):ナラタケ子実体(コナラに生じたもの) |
説明 ならたけ病はナラタケ属のきのこによって多くの種類の樹木に起こる。菌は樹木の根や地際部から感染し,樹皮下に白い菌糸膜を作り(写真1),組織を侵して枯死させる。地上部には萎凋症状が表れる。感染は根と根の接触部を通じて,また菌の作る根状菌糸束と呼ぶ黒い靴ひも状の構造を土中に伸ばして根から根へと起こるといわれている。主に秋に生じる子実体(きのこ,写真2)から胞子を飛ばしての感染も考えられる。ならたけ病は一般に,過湿や乾燥などの悪い土壌環境条件下の,強いストレスのかかった木に起こりやすいといわれている。ナラタケ属菌はタマウラベニタケ(Entoloma abortivum (Berk. et CUT.) DONK.)に寄生したり,一部の無葉緑ランの菌根となるなどユニークな生態を持つ。 |
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