バナッハ環における対数関数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 05:35 UTC 版)
「自然対数」の記事における「バナッハ環における対数関数」の解説
詳細は「行列の対数函数」を参照 |x| < 1 を満たす x に対して、テイラー展開 ln ( 1 + x ) = ∑ n = 1 ∞ ( − 1 ) n + 1 x n n = x − x 2 2 + x 3 3 − x 4 4 + ⋯ {\displaystyle \ln(1+x)=\sum _{n=1}^{\infty }(-1)^{n+1}\,{x^{n} \over n}=x-{x^{2} \over 2}+{x^{3} \over 3}-{x^{4} \over 4}+\cdots } が可能である。この級数展開も、1668年にメルカトルによって見出されたものである。 すべての固有値の絶対値が 1 より小さい正方行列 X が与えられたとき、このテイラー展開の変数に X を代入することにより、行列 I + X の対数 ln (I + X ) が定義される。ここで、I は X と同じサイズの単位行列である。これをさらに一般化して、和や積の構造と両立するノルムを持った完備な空間であるバナッハ環において、ノルムが 1 より小さい元 x に対し、上の式によって 1 + x の対数が定義できる。このとき、指数関数による ln (1+x ) の像は可逆元 1+x になっている。
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