バナッハ空間の場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 06:15 UTC 版)
一般のバナッハ空間においても直交補空間と呼べる概念を自然に考えることができる。V∗ を V の双対空間とするとき、この場合の W の直交補空間は、上と同様に零化域 W ⊥ = { x ∈ V ∗ : ∀ y ∈ W , x ( y ) = 0 } {\displaystyle W^{\bot }=\{x\in V^{*}:\forall y\in W,x(y)=0\}} として定義される V∗ の部分空間を言う。これは常に V∗ の閉部分空間である。二重補性質についても述べることができ、いまの場合 W⊥⊥ は V∗∗(V とは一致しない)の部分空間ということになるが、回帰的空間の場合には V と V∗∗ の間の自然同型 i が存在して、 i W ¯ = W ⊥ ⊥ {\displaystyle i{\overline {W}}=W^{\bot \bot }} が成立する。これはむしろハーン-バナッハの定理の自然な帰結である。
※この「バナッハ空間の場合」の解説は、「直交補空間」の解説の一部です。
「バナッハ空間の場合」を含む「直交補空間」の記事については、「直交補空間」の概要を参照ください。
- バナッハ空間の場合のページへのリンク