バイオエネルギー村
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/11 00:40 UTC 版)
ユーンデはドイツで最初のバイオエネルギー村である。これは、ゲッティンゲン大学の持続的発展に関する学際センターのプロジェクトによって実現した。 ユーンデの町当局は町内のエネルギー需要のすべてを再生可能エネルギーでまかなうことを目標としており、長年に及ぶ準備期間の後、住民の広範囲にわたる協力の下、2005年の冬にエネルギー転換に成功した。エネルギーの大部分は、周辺の耕作地や水肥からのバイオマスによっている。この施設では1日あたり約 32 t の発酵飼料と 29 m3 の水肥が用いられている。発生したバイオガスはコジェネレーションに供される。得られた電力は町の電力網で、熱は地中の近郊温熱網を介して各戸に供給される。しかし冬になると、温熱網で結ばれた家庭に必要な熱を無制限に送ることが必ずしもできるわけではない。そこで緊急の場合には周辺から供給される木材と近郊温熱システムの水で熱を発生される木片温熱施設を補助的に用い、各戸に熱を供給している。ユーンデは、1年あたり 400万 kWh と、自ら消費する量の2倍の電力を生産している。この電力は、1 kMh あたり 17 セント(1 セント = 1/100 ユーロ)で電力網に販売される。これにより、この施設は年間 60万ユーロ以上の収入を得ている。また、ユーンデの平均的な家庭の光熱費は、従来に比べ年間約 750 ユーロ節約できている。 ユーンデは、そのエネルギー需要を完全に再生可能エネルギーでまかなっているドイツ最初の町である。これによりユーンデはドイツ国内のみならず、世界的に有名である。たとえばアメリカ合衆国や日本からの見学者が、この最初のバイオエネルギー村を研究するために訪れている。 この町のバイオガス施設(木片温熱施設を含む)は協同組合を組織している。
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