ハンデキャップの作成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 14:24 UTC 版)
「ハンデキャップ競走」の記事における「ハンデキャップの作成」の解説
ハンデキャップの作成は、各馬が平常負担している重量を基礎に過去の成績を参考として、強い馬に加増し、弱い馬には減量する。近年平地競走では軽量、スピード優先の考えからクラシック級や種牡馬候補の馬でも比較的軽い重量で走れるレースが増えたため、重い重量は嫌われる傾向にある。特にここ数年、60kgを超した重量を背負い、かつ良い成績を残すサラブレッドは稀にしか見られなくなっている。そのため重量を増やすと出走を回避することにもつながる。また、軽い重量は騎手の体重の関係もあり、48kgをほぼ下限としている。 過去の競走成績と着順と着差は、ハンデ作成に当たって最も有力な資料となる。タイムと着差は各馬のスタートからゴールまでの所要タイムとゴールにおける先着馬との着差を馬身、ハナ、クビ等の長さで表示したものである。1馬身はおよそ1秒の1/5で、2馬身は1秒の3/10、6馬身は1秒に等しい。また1キロ重くなると1600〜2000メートルの中距離で約1馬身遅くなり、短距離では半馬身、長距離では約2馬身の差があるとされる。たとえば「AとBが55kgで1600メートルのマッチレースを争い、双方全力を出しきった結果、AがBに1馬身1/2差をつけて勝った。この次の対戦で、AはBより57kgとBは55kgで同距離を走れば、BはAに1/2馬身先着するであろう」というのが机上の単純な計算である。しかし1競走の成績が、そのまま能力判定の決定的資料にはならない。成績に現れる着順は、各馬の調教状態、コース、距離の適否、馬場状態、レース展開、他馬の妨害、騎乗の巧拙等によって相違するためである。ハンデキャッパーはそれらを適切に判断し、あらかじめ発表されたコース、距離のハンデキャップレースに申し込みのあった負担重量を決定する。
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