ニトベキバチ
和名:ニトベキバチ |
学名:Sirex nitobei Matsumura |
ハチ目,キバチ科 |
分布:日本 |
写真(上):ニトベキバチ雌成虫 |
写真(下):ニトベキバチ雄成虫 |
説明 アカマツ・クロマツの幹に寄生する。雌成虫は体長25mm程度,黒色で青藍色の光沢がある。触角と脚は黒色。近似種にコルリキバチ(S.juvencus L.)がいるが,脚の大部分が黄褐色である点で区別される。普通1年で世代であるが,2年に1世代を経過するものもいる。成虫は9月,10月に出現する。性比は,10:7ぐらいで雄が多い。雌成虫は樹皮上から産卵管を刺し,産卵する。産卵数は一つの挿入で1粒であるが,産卵されないものもある。雌成虫は,腹腔内に胞子貯蔵器官を持っており,産卵管の挿入時にmucusと呼ばれる粘液物質と共生菌(Amylostereum areolatum Talbot)の胞子が植えつけられる。孵化幼虫は材と一緒にこの共生菌を食べている。材内で蛹化し羽化する。枯損した松材では青変菌により黒青色を呈する場合が多いが,この共生菌が繁殖したマツの材内は白色となる。 |
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