ドヴァイタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 04:47 UTC 版)
ドヴァイタ・ヴェーダーンタ(ヴェーダの二元論的結論)学派はマドヴァチャーリヤー(1238年頃 – 1317年)によって創始された。この学派では二つの異なる実在の存在を理論化することで二元論が支持される。最初の、そして最も重要な実在はヴィシュヌあるいはブラフマンの実在である。ヴィシュヌは最高の自己、神、世界の究極的真理、独立した実在である。第二の実在は独立ではないが等しく真である世界で、これは自身の本質と離れて存在する。個々の霊魂(ジーヴァ)、物質、その他の、第二の実在から成るものは全て分離した実在をもって存在する。アドヴァイタ・ヴェーダーンタ(ヴェーダの一元論的結論)からこの学派を区別する要因は、神が個人の役割を支配していて世界を統治・支配する真の永遠なる存在とみなされている点にある。 さらに五つの特徴がある— (1) ヴィシュヌは霊魂と区別される; (2) ヴィシュヌは物質と区別される; (3) 霊魂は物質と区別される; (4) 霊魂は別の霊魂とは区別される (5) 物質は他の物質と区別される。霊魂は永遠だがヴィシュヌの意志に依存している。この神学は霊魂が創造されたものでないという説によって悪の問題を説明しようとする。個々のものは神的存在に依拠しているため、それらは神的存在の反響、映像、あるいは影ともみなされるが、どのような形でも神的存在と同一視されることはない。それゆえ解脱は、全ての限りある存在が最高の存在に本質的に依存していると認識することだとされる。
※この「ドヴァイタ」の解説は、「ヒンドゥー哲学」の解説の一部です。
「ドヴァイタ」を含む「ヒンドゥー哲学」の記事については、「ヒンドゥー哲学」の概要を参照ください。
- ドヴァイタのページへのリンク