トキワ荘版
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当時の手塚は各社の連載を抱えて多忙を極めていたが、1957年の2月に他の出版社が手塚を連れだしてしまい行方不明になってしまったことがあった。本作の同年4月号掲載分の締め切り間際になっても手塚の居所がつかめなかったため、担当編集者の壁村耐三は当時トキワ荘に在住していた若手漫画家である赤塚不二夫、石ノ森章太郎、藤子・F・不二雄、藤子不二雄Ⓐの4人に代筆を依頼し、代原稿が一晩で完成した。 しかし締め切り当日になって手塚の描いた原稿が編集部に届いたためこの代原稿は没となり、幻の作品となってしまった(原稿料は支払われたという)。その後この原稿は1992年発売の「別冊COMIC BOXvol.4 ある日の手塚治虫」に『トキワ荘版 ぼくのそんごくう』として特別掲載された。 なお、この時のエピソードは代原を描いた藤子不二雄Ⓐの視点からは『愛…しりそめし頃に…』の1巻に、逃亡中の九州で松本零士、井上智、大野豊、高井研一郎といった「九州漫画研究会」のメンバーを現地アシスタントとして原稿を書いた手塚側の視点からは『ブラック・ジャック創作秘話〜手塚治虫の仕事場から〜』の2巻で、それぞれ漫画化されている。また、石ノ森章太郎の視点からのテレビドラマが、「24時間テレビ41「愛は地球を救う」」内で放送された単発ドラマ『ヒーローを作った男 石ノ森章太郎物語』でのエピソードの1つとして放送された。
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