トゥルム城
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 23:48 UTC 版)
ヴァルフは770年に初めて文献に記録された。ニーダーヴァルフのトゥルム城の建設の歴史は判っていないが、1931年から1932年の発掘によって、トリュンマーベルクの麓から小貴族の城塞施設が出土した。 暗灰色の地層から数多くの陶片が発見されており、9世紀から10世紀のものである可能性が示された。鉄の精錬・加工の痕跡も発見された。 発掘調査で示されたように、帯曲輪を有するトゥルム城は以前からあった集落を護るためにその中に建設された。発掘により壁跡と大きな建物の基礎が発見され、この施設は1100年頃に西側に拡張されたことが示された。 ツゥルム城はかつて重要な場所を監視していた。この城はライン=マイン地方に広く見られる、一連の組織化された下位の城塞の1つであった。 ヴァルフ付近で大きく曲がった後に再びまっすぐに流れているライン川は、見張りの者に両方向への視界を提供している。 タウヌスやラーン地方からの交易路はここでライン沿いの街道と交差し、渡し場を経て南に続いていた。 ヴァルフの西境に建設されたケーニヒスゾンダーガウ(直訳:「王のための特別地区」)の端に位置する集落は、後の歴史の中でナッサウ伯のレーエンとなり、リンダウアー・ゲリヒトに組み込まれた。 城の大きさは、11.60 × 9.60 m の四角形であった。壁の厚さは 2.20 m から 2.30 m あった。塔は、段階的に階層を緻密に積み上げたグスマウアーヴェルクである。最下層は洪水による危険性が高い場所であるため、充填物が詰め込まれていた。 東に向かって長さ約 17 m の堀のある防護壁が延びていた。この城は1200年頃に廃城となった。
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