デ・メニル夫妻の美術蒐集
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「メニル・コレクション」の記事における「デ・メニル夫妻の美術蒐集」の解説
創設者のドミニク・デ・メニルの父は、油田探査の世界的企業シュルンベルジェを創設したアルザス生まれの地球物理学者シュルンベルジェ兄弟の一人、コンラッド・シュルンベルジェ(Conrad Schlumberger)である。ドミニクは銀行家のジャン・ド・メニルと結婚したが、ナチス・ドイツに占領されたフランスからニューヨークへ夫婦で逃れ、同じくフランスから脱出していたシュルンベルジェ社の本社があるヒューストンに定住した。 夫ジョンはシュルンベルジェの重役となった。父の遺産を継いだドミニクは数十年にわたり夫妻で美術品を集め、夫が1973年に没した後も20世紀美術の作品蒐集を続けた。油彩画、彫刻、版画、ドローイング、写真、貴重書など、そのコレクションは15,000点に達する。コレクションの中心は20世紀初頭から半ばにかけてのシュルレアリスム美術や前衛美術の作品群であり、イヴ・タンギー、ルネ・マグリット、マックス・エルンスト、マン・レイ、マルセル・デュシャン、アンリ・マティス、パブロ・ピカソらの作品を含んでいる。またジャクソン・ポロック、アンディ・ウォーホル、マーク・ロスコ、ロバート・ラウシェンバーグ、サイ・トゥオンブリーなど、戦後アメリカの抽象表現主義やポップアート作品も幅広く集めている。現代美術以外には、骨董品、ビザンティン美術、中世美術、民族美術などについてもまとまったコレクションを有している。
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