デジタルカメラとパンフォーカス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 21:35 UTC 版)
「パンフォーカス」の記事における「デジタルカメラとパンフォーカス」の解説
一般に被写界深度はフィルムまたは撮像素子(CCD、CMOSなど)のサイズにも影響されるといわれる。これはフィルムや撮像素子のサイズ自体の性質によるのではない。これは、同じレンズを使ったとき、サイズが小さいほど画角が狭くなる(APS-Cで約1.5倍、フォーサーズで2倍など)ため、例えば35ミリフィルムの場合と同じ画角にしたいときには焦点距離の短いレンズを用いなければならなくなるからである。特にコンパクトデジタルカメラや携帯電話つきのカメラの撮像素子は非常に小さいものが多いので、非常に焦点距離の短いレンズが用いられる。このためパンフォーカスになりやすいのである。(逆にボケ表現には向かない。) デジタルカメラでも例えば35ミリ判より撮像素子の大きな中判カメラの場合、同じ画角を得るためには焦点距離のより長いレンズが必要となるため、ボケの量はより大きくなり、より大きく絞り込まないとパンフォーカスにならない。従って、デジタルだからといってパンフォーカスになりやすいということはいえない。フルサイズ以上の大型センサー搭載カメラの場合、パンフォーカスにする際の絞りでイメージセンサーに届く光量が大幅に減少するため、その分ISO感度を上げなければならず、信号増幅の過程でノイズが混入して画質が劣化しやすい。従って、構造上パンフォーカスに長けたコンデジやスマートフォンなどの小型カメラで撮影した画像と画質で区別が付かなくなることがある。
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