テンソル空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/10 14:48 UTC 版)
数学におけるテンソルの座標に依らない現代的な取扱いは、テンソル空間(テンソルくうかん、英: tensor space)と呼ばれる抽象代数学的な対象の元として、ある種の多重線型性によって表される。よく知られたテンソルの古典的な性質の数々はそれらの定義から導かれ、テンソルに対する操作に関する規則は線型代数学から多重線型代数学への理論の拡張をもたらす。
注釈
出典
- ^ (横沼, §2,6)
- ^ 横沼, p. 41
- ^ 佐武, p. 212, Ch.V, §3. 3.1
- ^ 横沼, p. 42, 例2.1,例2.2
- ^ Bourbaki 1989, II, §7, no. 8
- ^ Halmos 1974, §51
- ^ de Groote 1987
テンソル空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 10:05 UTC 版)
詳細は「テンソル空間」を参照 非負整数 r, s に対して (r, s)-型テンソル空間 T s r ( V ) = V ⊗ r ⊗ V ∗ ⊗ s {\displaystyle T_{s}^{r}(V)=V^{\otimes r}\otimes V^{*\otimes s}} の r, s に関する無限直和(二重次数付き線型空間)としてのテンソル空間において、テンソル積は自然な同型 T q p ( V ) ⊗ T s r ( V ) → T q + s p + r ( V ) {\displaystyle T_{q}^{p}(V)\otimes T_{s}^{r}(V)\to T_{q+s}^{p+r}(V)} の意味で次数付き双線型な乗法を定める。 ベクトル v と線型形式 f に関して、⟨v, f⟩ = f(v) は双線型であるから、テンソル積の普遍性によってテンソルの縮約と呼ばれる線型写像 T q p ( V ) → T q − 1 p − 1 ( V ) {\displaystyle T_{q}^{p}(V)\to T_{q-1}^{p-1}(V)} が一意的に引き起こされる。これは成分でみれば、上下に現れる同じ添字の打ち消しを行うことに等しい。これはまた Tp と Tp との双対性 T p ( V ) = ( V ∗ ) ⊗ p ≅ ( V ⊗ p ) ∗ = ( T p ( V ) ) ∗ {\displaystyle T_{p}(V)=(V^{*})^{\otimes p}\cong (V^{\otimes p})^{*}=(T^{p}(V))^{*}} を導く。
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