ツインスパーフレーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/02 16:00 UTC 版)
ツインスパーフレーム(twin-spar frame)とはオートバイのフレームの一種で、主要な構造がステアリングの軸部(ステアリングヘッド)とスイングアームの付け根を結ぶように渡された2本の桁(spar)で構成されているものを指す。
概要
ツインスパーフレームは太く強度の高い部材を用いて簡単な構造とすることでフレーム単体での質量を集中することができる。近年のオートバイで多く用いられるフレーム形式の1つであるダイヤモンドフレームの一部やボックスフレームはツインスパーフレームの一種であり、材質には鋼管やアルミニウム合金の押出成形材が用いられる。鋼管製の場合は断面が大きく管厚が厚い単管によるものと、1つの桁をラーメン構造で組んだものがある。アルミ押し出し材の場合には、角形閉断面の内部に1つないし2つの隔壁で補強した部材を用いられることが多く、「日の字断面」、「目の字断面」などと呼ばれる。特にアルミ押し出し材を用いたものは、軽量でありながら高い剛性が得られることから、スーパースポーツに分類される高性能車種に採用される例が多い。
始祖はスズキ・ガンマ(初代RG250Γ)のアルミクレードルフレームである。カワサキのセミモノコックフレーム、ホンダのピボットレスフレームはツインスパーフレームを発展させたものである。[要出典]
主な採用車種
ツインスパーフレーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/13 15:53 UTC 版)
「フレーム (オートバイ)」の記事における「ツインスパーフレーム」の解説
広義のボックスフレームの一種で、エンジンを2本の極太フレームが抱え込んでいるような独特の形状をしており、主にSS(スーパースポーツ)車に使われ、軽量かつ高い剛性を有している。また、ほぼアルミニウム合金製である。これは、このフレームがアルミニウム合金のフレームとしての特性に合わせて進化、発展してきたためである。裏を返せばアルミニウム合金にとってこのフレーム構造が(現時点で)一番都合のよい形であるとも言える。 2本の極太フレームは基本的に、アルミニウム合金板のプレス製による専用材をモナカ状に溶接したものか、または異型目の字押出材という、一部が変形した目の字断面のアルミニウム合金材で造られている。このフレームがエンジンの保持と車体の基本骨格を形成しているため、車体(車でいうシャシ)の性能を決定している重要な要素である。 このフレームの始祖はスズキ・ガンマ(初代RG250Γ)のアルミクレードルフレームであり、ここから高い剛性と軽い重量を突き詰めていった結果、ダイヤモンドフレームとボックスフレームを経てツインスパーフレームにたどり着いている。 また、これを元にした次世代のフレームも研究されており、カワサキのセミモノコックフレーム、ホンダのピボットレスフレームはツインスパーフレームを発展させたものである。
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