チャイコフスキー自身による第4楽章の改訂とは? わかりやすく解説

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チャイコフスキー自身による第4楽章の改訂

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 19:35 UTC 版)

交響曲第5番 (チャイコフスキー)」の記事における「チャイコフスキー自身による第4楽章の改訂」の解説

前述のとおり、チャイコフスキー自身一時期交響曲第5番に不満を持っており、特に第4楽章についてはシンバル追加望みハンブルク初演では自らカットした楽譜により演奏した。ただし、チャイコフスキーハンブルク初演以降に同曲を指揮することはなく、ハンブルク使った楽譜失われしまっているため、チャイコフスキーにとっての最終稿どのようなのだったのかは不明である。 20世紀前半指揮者ウィレム・メンゲルベルク演奏する交響曲第5番第4楽章は、カットおよびコーダでのシンバル追加が行われており、メンゲルベルクは、チャイコフスキーの弟モデスト通じて作曲者望んでいた作品の姿を知っていたと主張している。 メンゲルベルク書き残したモデストとのいきさつについては時系列などに不正確な点が多いが、交響曲第5番校訂行った音楽学者クリストフ・フラム(Christoph Flamm)は、メンゲルベルク1908年5月ローマで交響曲第5番演奏した時にモデスト会っており、この時にチャイコフスキー意図伝え聞いていた可能性があるとして、メンゲルベルクが行った楽譜改変チャイコフスキーによるハンブルク最終稿final Hamburg version)を参考にしていることにはほぼ疑いがないと結論づけている。 フラム校訂し交響曲第5番スコアは、2018年ドイツブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から出版されており、第4楽章については以下のようなメンゲルベルク改変反映されている。 第210小節の1拍目(裏拍)から第316小節の1拍目(表拍)までのカット展開部大部分再現部最初カットされる。 第469小節から第471小節までの和音変更コーダに入る直前和音ホ長調属和音(ロ、嬰ニ嬰ヘ)であるが、これに7度音のイ音加えて属七の和音とし、さらにオーケストレーション変更している。チャイコフスキー日記には、ハンブルク演奏向けてカットと「パート譜修正」も行っているという記録があるため、校訂者は単なるカットだけではなかったとしている。なお、この部分従来楽譜併記されている。 第472小節から第489小節までのカット全休止の後、いきなりトランペットによるホ長調の「運命主題」からコーダ始めるものである。 第502小節の1拍目にシンバル1発(八分音符)の追加。ただし、音符括弧囲まれシンバル追加任意ad libidum )とされている。

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