チキンマックナゲット数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/23 02:48 UTC 版)
「フロベニウスの硬貨交換問題」の記事における「チキンマックナゲット数」の解説
有名な特別な場合に、チキンマックナゲット数がある。この問題はHenri PicciottoがAnita Wahと共著で代数の教科書に書いたことで導入された。1980年代にPicciottoはマクドナルドで息子と食事をしながらこの問題を考え、ナプキン上で解決した。チキンマックナゲット数は、チキンマックナゲットのセットを購入することで揃えられるチキンマックナゲットの総数である。ハッピーセットサイズのナゲットの導入前のイギリスでは、6、9、20個入りのナゲットが提供されていた。 シューアの定理より、6、9、20は(6と9は公約数3を持つが)互いに素であるため、十分大きい整数はこれら3つの線形結合で表せる。したがって、最大の非チキンマックナゲット数(チキンマックナゲット数ではない整数)が存在する。すなわち、次の例外を除いてすべての正の整数はチキンマックナゲット数であるといえる。 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 10, 11, 13, 14, 16, 17, 19, 22, 23, 25, 28, 31, 34, 37, 43 (オンライン整数列大辞典の数列 A065003) Total012345+0 0:0,0,0 1: — 2: — 3: — 4: — 5: — +6 6:1,0,0 7: — 8: — 9:0,1,0 10: — 11: — +1212:2,0,0 13: — 14: — 15:1,1,0 16: — 17: — +1818:3,0,0 19: — 20:0,0,1 21:2,1,0 22: — 23: — +2424:4,0,0 25: — 26:1,0,1 27:3,1,0 28: — 29:0,1,1 +3030:5,0,0 31: — 32:2,0,1 33:4,1,0 34: — 35:1,1,1 +3636:6,0,0 37: — 38:3,0,1 39:5,1,0 40:0,0,2 41:2,1,1 +4242:7,0,0 43: — 44:4,0,1 45:6,1,0 46:1,0,2 47:3,1,1 +4848:8,0,0 49:0,1,2 50:5,0,1 51:7,1,0 52:2,0,2 53:4,1,1 +5454:9,0,0 55:1,1,2 56:6,0,1 57:8,1,0 58:3,0,2 59:5,1,1 0から59個に対する、チキンマックナゲットの買い方。コロンの右の3個の数は、それぞれ 6, 9, 20個のセットを買う数。 上記の表より、最大の非チキンマックナゲット数は43である。43より大きい任意の整数がチキンマックナゲット数であることは、以下の自然数の分割のいずれかに6を適当な回数だけ足し合わせることで確かめられる。 44 = 6 + 9 + 9 + 20 45 = 9 + 9 + 9 + 9 + 9 46 = 6 + 20 + 20 47 = 9 + 9 + 9 + 20 48 = 6 + 6 + 9 + 9 + 9 + 9 49 = 9 + 20 + 20 {\displaystyle {\begin{array}{ll}44&=6+9+9+20\\45&=9+9+9+9+9\\46&=6+20+20\\47&=9+9+9+20\\48&=6+6+9+9+9+9\\49&=9+20+20\end{array}}} さらに、以下のように、43個ちょうどのチキンマックナゲットは購入できないことが示される。 6個入と9個入のセットだけでは、3の倍数個しか購入できない(3個は不可能)ため、43個を購入できない 20個入を1セット購入すると、残りの23個が3の倍数ではないため、20個入のセットを1個だけ含めても43個を購入できない。 20個入を2セット購入すると、残りの3個が購入できない(最小購入単位が3である)ため、43個ちょうどのチキンマックナゲットは購入できない。 4個入のハッピーセットのナゲットの発売以来、最大の非チキンマックナゲット数は11となった。9個入が10個入となる国では、奇数を作れないため、最大の非チキンマックナゲット数は存在しない。
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