スペースシャトルのペイロード・ベイ
長さ18.3m、直径4.6mのペイロード・ベイは地球と宇宙をつなぐ貨物室
スペースシャトルの有人活動には、人工衛星や月・惑星探査機などを軌道上へ発射したり、故障した衛星の回収や修理、それに国際宇宙ステーションの建設などがあります。また、無重量空間を利用したさまざまな実験や観測などもおこないます。これらの目的のために、無人衛星や惑星探査帰スペースラブモジュールなどのペイロード(貨物)が、オービターの中央部にあるペイロード・ベイ(貨物室)に積み込まれて軌道上まで運搬されます。
ペイロード・ベイは約30tのペイロードを運ぶことができ、地上に約15tのペイロードを持ち帰ることができます。また、ペイロード・ベイに設置できるスペースラブは科学実験や観測をおこなうための宇宙実験室で、さまざまな実験装置を備えています。
Tシャツでも実験作業ができる環境で、スペースシャトルのコックピットからはトンネルを通って出入りします。
ペイロードスペシャリストとして毛利衛・向井千秋両宇宙飛行士も活躍
ペイロードの操作や実験などは、科学者などの専門的な知識を持ったペイロードスペシャリストがおこないます。ペイロードスペシャリストとして、1992年に日本人として初めてスペースシャトルに乗り込んだ毛利衛宇宙飛行士は、スペースラブでコイを使った宇宙酔いの実験をおこないました。また、向井千秋宇宙飛行士も1994年と1998年の2回、スペースシャトルに搭乗し、生命科学や宇宙医学などの実験をおこないました。
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