スター・クラブ出演時の音源(1962年)
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「ビートルズの海賊盤」の記事における「スター・クラブ出演時の音源(1962年)」の解説
詳細は「デビュー! ビートルズ・ライヴ'62」を参照 ビートルズのハンブルクのスター・クラブ(英語版)での出演契約は1962年12月までであった。その最後の出演時の演奏の一部がスター・クラブのステージ・マネージャーであったアドリアン・バーバー(Adrian Barber)により録音された。録音されたテープは最終的に、スター・クラブに出演していた他のバンドのリーダー、テッド・”キングサイズ”・テイラー(Ted "Kingsize" Taylor)の手に渡った。後にテイラーはテープを売却し、それを音源とする2枚組アルバム『デビュー! ビートルズ・ライヴ'62』が1977年に「Lingasong」から発売された。 このアルバムの初版のライナーノーツには、録音はビートルズがEMIと契約する前の1962年の春、当時まだビートルズのドラマーだったピート・ベストの代役を「たまたまリンゴ・スターが務めた晩のステージのもの」と誤った記述が成されている。このアルバムの販売差し止め訴訟での意見陳述の中で、ジョン・レノンは「ライナーノーツは不正確なばかりでなく、訴訟を視野に入れて書かれたように見える」と記している。ビートルズ側の敗訴によりアルバムの販売は適法と見做されるようになり、初版に収録された30曲はその後20年もの間、複数のレコード会社により販売権が取得された。販売権を取得したレコード会社の中でも著名なのはアメリカのソニー・ミュージックエンタテインメントで、1991年にCDを発売している。ビートルズ側が再度提訴したため、1998年に「Lingasong」は音源のテープを返還し、これを基にした全ての商品の販売停止に合意した。 テープの音質は悪く、ヴォーカルはよい部分でも「布ごしに遠くから聞いているようである」と評されている。テープの中でビートルズは若々しく、騒々しいハンブルクの雰囲気に合った演奏を聴かせている。上述の30曲の大多数はビートルズによって後に正式にレコーディングされたり、BBCラジオ出演時に演奏されたりしたが、残り9曲はいかなる形でも公式には発表されていない。 上述の30曲以外にも、このテープからの数曲が海賊盤に収録されたことがある。「Road Runner」(ボ・ディドリーの楽曲のカバー)、「マネー」(リード・ヴォーカルはトニー・シェリダン)、「Red Hot」の一部、そしていくつかの楽曲の他の回の演奏である。
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