スタティックカラムモードDRAM
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 03:53 UTC 版)
「Dynamic Random Access Memory」の記事における「スタティックカラムモードDRAM」の解説
メモリチップ内にバッファとして1ページ分のSRAMを内蔵し、同一ページ内のアクセスについて一旦当該ページに書かれたデータを全てSRAM上にコピーすることにより、RAS信号によってロウアドレスを与えればあとはCAS信号を固定してからカラムアドレスを変化させるだけで連続的にデータ出力が実施されるという動作を行う(高速ページモード付きDRAMとの違いはCAS信号を固定する点である)。つまり、同一ページ内の連続するアドレスの読み出しであれば、CAS信号の発行とそのレイテンシの分だけメモリアクセスタイムが節減され、通常のDRAMよりも読み出し速度が高速化されるという特徴を備え、ページ境界をまたぐアドレスの連続読み出し時でもごく小さなペナルティで済ませられる。なお、高速ページモード付きDRAMと同様、通常のDRAMと同様のRAS/CAS信号の個別発行によるアクセスモードにも対応する。 日立 HM514102(4M(×1)ビット、1ページ2048ビット) 東芝 TC514102(4M(×1)ビット、1ページ2048ビット) NEC µPD424402(4M(1M×4)ビット、1ページ1024ビット×4)など このDRAMは日立製作所が開発、製品化したが、SRAM内蔵で構造が複雑であったことからコスト面で不利であり、しかもより生産コストが低廉で同程度の効果が得られる高速ページモード付きDRAMが開発されたためにほとんど採用例はなく、パソコン向けではシャープX68030シリーズに標準採用されるに留まった。また、信号のタイミングによっては(CAS信号がカラムアドレスより先(または同時)に出る場合等)、この方式のDRAMが必要な場合もあった。
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