ジャック・フレアティ (野球)とは? わかりやすく解説

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ジャック・フレアティ (野球)

(ジャック・フラハーティ_(野球) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/29 10:27 UTC 版)

ジャック・フレアティ
Jack Flaherty
デトロイト・タイガース #9
セントルイス・カージナルス時代
(2023年6月13日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州バーバンク
生年月日 (1995-10-15) 1995年10月15日(29歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
205 lb =約93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2014年 MLBドラフト1巡目追補
初出場 2017年9月1日
年俸 $20,000,000(2025年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ジャック・レイフ・フレアティJack Rafe Flaherty, 英語発音: [ˈd͡ʒæk ˈflɛərti][1]; 1995年10月15日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州バーバンク出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBデトロイト・タイガース所属。

経歴

プロ入りとカージナルス時代

2014年MLBドラフト1巡目追補(全体34位)でセントルイス・カージナルスから指名されプロ入り。ドラフト前は内野手として注目されていた[2]が、投手として入団した。契約後、傘下のルーキー級ガルフ・コーストリーグ・カージナルスでプロデビュー。8試合(先発6試合)に登板して1勝1敗、防御率1.59、28奪三振を記録した。

2015年はA級ピオリア・チーフスでプレーし、18試合に先発登板して9勝3敗、防御率2.84、97奪三振の成績を残した。

2016年はA+級パームビーチ・カージナルス英語版でプレーし、24試合(先発23試合)に登板して5勝9敗、防御率3.56、126奪三振を記録した。

2017年はマイナーではAA級スプリングフィールド・カージナルスとAAA級メンフィス・レッドバーズでプレーし、2球団合計で25試合に先発登板して14勝4敗、防御率2.18、147奪三振を記録した。6月28日にはオールスター・フューチャーズゲームのアメリカ合衆国選抜に選出された[3]。8月30日にカージナルス監督のマイク・マシーニーがフラハーティを9月1日にメジャー昇格させることを発表し[4]、当日メジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした。同日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で先発してメジャーデビューを果たしたが、4回を投げて5失点を喫した(勝敗付かず)[5]。この年メジャーでは6試合(先発5試合)に登板して0勝2敗、防御率6.33、20奪三振を記録した。

2018年4月3日

2018年3月25日に故障したアダム・ウェインライトの代わりに開幕ロースターに入った[6]。ウェインライトが復帰すると、4月4日にAAA級メンフィスにオプションで降格した。4月28日に再び昇格するともう一度オプションで降格し、5月にウェインライトが長期の故障者リスト(10日間から60日間に長期化した)に入ったため、5月からは代わりに先発ローテーションの一角を担った。5月20日のフィラデルフィア・フィリーズ戦(ブッシュ・スタジアム)でメジャー初勝利を挙げたが、投球数120球、1失点で、13奪三振、1四球、2安打を許したのみで5-1で勝利した試合だった[7]。2018年の新人年は8勝9敗で、28先発で防御率3.34を残し、151投球回で182奪三振を記録した[8]

2019年マット・ウィータースとの契約を結ぶ際に、ウィータースの背番号を優先したため32から22に変更を行った。シーズン後半に差し掛かるまでは防御率4.64を記録していた[9]。オールスター休暇後は、防御率0.91を記録し、これはボブ・ギブソンジェイク・アリエータに次ぐ3番目に低い記録だった[10][11]。8月には4勝1敗防御率0.71で、[12]8月のピッチャー・オブ・ザ・マンスを受賞した、9月も44回を投げ防御率0.82を記録し受賞した[13]。11勝8敗、33試合の先発登板で防御率2.75、196.1回を投げ231奪三振を記録し2019年シーズンを終えた[14]。230奪三振を記録し55四球以下で防御率2.75以下を記録したMLB歴代で3番目に若い投手になった[15]。 オフにはゴールドグラブ賞にもノミネートされた。サイ・ヤング賞の投票では4位だった[16][17]。また、同年から新設されたオールMLBチームのセカンドチーム先発投手の1人に選出された。

2020年は自身初めて開幕投手を務めた。

2021年4月1日のシンシナティ・レッズ戦(開幕戦)で2年連続2度目の開幕投手を務めた[18]。5月7日のロッキーズ戦でMLB初本塁打を記録した[19]。このシーズンはキャリアで初めて負傷者リストに入る[20]など一時戦線から離脱するも、15試合の先発登板で9勝を記録した。

2022年は開幕前に1年総額500万ドルの契約を結んだ[21]が、右肩の故障によりわずか2勝に終わった。

2023年は開幕前に1年総額540万ドルでカージナルスと再契約を結んだ[22]

オリオールズ時代

2023年8月1日にシーザー・プリエトドリュー・ロム、ザック・ショーウォルターとのトレードで、ボルチモア・オリオールズへ移籍した[23]。同月3日のトロント・ブルージェイズ戦で移籍後初登板を果たし、6回1失点の内容で勝利投手となった。オフの11月3日にFAとなった[24]

タイガース時代

2023年12月20日にデトロイト・タイガースと1400万ドルの1年契約を結んだ[25]。オプションとして最大100万ドルの出来高が含まれる[25]

ドジャース時代

2024年7月30日にトレイ・スウィーニータイロン・リランゾ英語版とのトレードで、ロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[26][27]。オフの10月31日にFAとなった。

タイガース復帰

2025年2月7日に前年所属したタイガースと2年総額3500万ドルの契約を結んだ[28]。内訳は契約金として500万ドル、2025年の年俸が2000万ドル、2026年の年俸が1000万ドル[28]。また、2026年の契約は選手オプションとなる[28]

選手としての特徴

マックス・シャーザーと似た投球フォームで、両コーナーを丁寧に突く投球が持ち味である[2]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2017 STL 6 5 0 0 0 0 2 0 0 .000 94 21.1 23 4 10 1 1 20 0 0 15 15 6.33 1.55
2018 28 28 0 0 0 8 9 0 0 .471 615 151.0 108 20 59 3 11 182 6 0 59 56 3.34 1.11
2019 33 33 0 0 0 11 8 0 0 .579 772 196.1 135 25 55 2 7 231 6 0 62 60 2.75 0.97
2020 9 9 0 0 0 4 3 0 0 .571 170 40.1 33 6 16 0 3 49 1 0 22 22 4.91 1.21
2021 17 15 0 0 0 9 2 0 0 .818 322 78.1 57 12 26 1 6 85 4 0 35 28 3.22 1.06
2022 9 8 0 0 0 2 1 0 0 .667 167 36.0 36 4 22 0 5 33 0 0 18 17 4.25 1.61
2023 20 20 0 0 0 7 6 0 0 .538 485 109.2 116 10 54 0 8 106 6 0 56 54 4.43 1.55
BAL 9 7 0 0 0 1 3 0 1 .250 165 34.2 46 7 12 2 4 42 2 0 27 26 6.75 1.67
'23計 29 27 0 0 0 8 9 0 1 .471 650 144.1 162 17 66 2 12 148 8 0 83 80 4.99 1.58
2024 DET 18 18 0 0 0 7 5 0 0 .583 415 106.2 83 15 19 0 3 133 4 0 38 35 2.95 0.96
LAD 10 10 0 0 0 6 2 0 0 .750 234 55.1 52 9 19 0 1 61 2 0 23 22 3.58 1.28
'24計 28 28 0 0 0 13 7 0 0 .650 649 162.0 135 24 38 0 4 194 6 0 61 57 3.17 1.07
MLB:8年 159 153 0 0 0 55 41 0 1 .573 3439 829.2 689 112 292 9 49 942 31 0 355 335 3.63 1.18
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

ポストシーズン投手成績













































2019 STL NLDS 2 2 1 1 0 53 13.0 12 2 2 0 1 16 2 0 4 4 2.77
NLCS 1 1 0 1 0 19 4.0 5 0 2 0 0 6 1 0 4 4 9.00
2020 NLWC 1 1 0 1 0 26 6.0 6 0 2 0 0 8 0 0 1 1 1.50
2023 BAL ALDS 1 0 0 0 0 10 2.0 2 0 3 0 0 1 0 0 1 1 4.50
2024 LAD NLDS 1 1 0 1 0 22 5.1 5 2 1 0 1 2 0 0 4 4 6.75
NLCS 2 2 1 1 0 45 10.0 10 1 6 0 0 6 0 0 8 8 7.20
WS 2 2 0 0 0 31 6.2 9 3 2 0 0 7 0 0 6 6 8.10
出場:4回 10 9 2 5 0 206 47.0 49 8 18 0 2 46 3 0 28 28 5.36
  • 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績



投手(P)












2017 STL 6 1 3 0 0 1.000
2018 28 7 11 2 0 .900
2019 33 18 23 0 4 1.000
2020 9 1 4 0 0 1.000
2021 17 7 6 1 0 .929
2022 9 3 3 2 0 .750
2023 20 14 7 0 1 1.000
BAL 9 4 7 0 2 1.000
'23計 29 18 14 0 3 1.000
2024 DET 18 6 6 0 0 1.000
LAD 10 4 3 0 0 1.000
'24計 28 10 9 0 0 1.000
MLB 159 65 73 5 7 .965
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

MLB

記録

MiLB

背番号

  • 32(2017年)
  • 22(2018年 - 2023年途中)
  • 15(2023年途中 - 同年終了)
  • 9(2024年 - 同年途中、2025年 - )
  • 0(2024年途中 - 同年終了)

脚注

  1. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2019年4月10日閲覧。
  2. ^ a b 「2017 - 2021 全30球団未来予想図 セントルイス・カーディナルス」『月刊スラッガー』2017年3月号 日本スポーツ企画出版社 63頁
  3. ^ 2017 Futures Game U.S. Roster Preview” (英語). SB Nation (2017年7月7日). 2017年12月21日閲覧。
  4. ^ Jenifer Langosch (2017年8月30日). “Cards prospect Flaherty to debut on Friday” (英語). MLB.com. 2017年12月21日閲覧。
  5. ^ Cardinals use 6-run 9th to rally past Giants 11-6
  6. ^ “Ailing Wainwright (hamstring) to go on DL; Flaherty called up”. St. Louis Post-Dispatch. https://www.stltoday.com/sports/baseball/professional/cardinal-beat/ailing-wainwright-hamstring-to-go-on-dl-flaherty-called-up/article_a134728f-8675-546b-8dc1-30dd61e5e407.html 2018年3月25日閲覧。 
  7. ^ “Flaherty dazzles, striking out 13 in 7 2/3 innings in 5-1 win”. St. Louis Post-Dispatch. https://www.stltoday.com/sports/baseball/professional/cardinal-beat/flaherty-dazzles-striking-out-in-innings-in---win/article_faad7904-be95-5724-a1ba-8b34a001d603.html 2018年5月20日閲覧。 
  8. ^ St. Louis Cardinals 2018 player grades: Starting pitchers | Sports”. kmov.com (2018年10月2日). 2019年12月13日閲覧。
  9. ^ Cardinals Headed To NL Central Title Thanks To Jack Flaherty”. Forbes.com. 2019年12月13日閲覧。
  10. ^ MLB playoffs: St. Louis Cardinals clinch NL Central with rout of Cubs”. Usatoday.com (2019年9月29日). 2019年12月13日閲覧。
  11. ^ Multimedia”. AFP.com. 2019年12月13日閲覧。
  12. ^ Clevinger, Flaherty earn Aug. Pitchers of Month” (英語). MLB.com. 2019年9月3日閲覧。
  13. ^ Cole, Flaherty named Pitchers of the Month” (英語). MLB.com. 2019年9月30日閲覧。
  14. ^ Calcaterra, Craig (2019年9月29日). “Tim Anderson, Christian Yelich win AL, NL batting titles - HardballTalk”. Mlb.nbcsports.com. 2019年12月13日閲覧。
  15. ^ https://www.usatoday.com/story/sports/mlb/2020/01/19/flaherty-looks-forward-to-staying-consistent-for-cardinals/41030333/
  16. ^ 8:30 am to 11:00 am (2019年10月24日). “St. Louis Cardinals have six Gold Glove finalists | KMOX-AM”. Kmox.radio.com. 2019年12月13日閲覧。
  17. ^ Mets' Jacob deGrom cruises to landslide victory to take 2nd straight Cy Young Award – BBWAA” (英語). 2019年11月14日閲覧。
  18. ^ Zachary Silver (2021年4月2日). “Cardinals come out clobbering in Cincy” (英語). MLB.com. 2021年4月13日閲覧。
  19. ^ Ryan Herrera (2021年5月8日). “Flaherty steals show with 1st HR, 7 scoreless” (英語). MLB.com. 2021年5月8日閲覧。
  20. ^ Cards put ace Flaherty (oblique strain) on IL”. MLB.com (2021年6月2日). 2023年8月5日閲覧。
  21. ^ Report: Cardinals, Flaherty avoid arbitration, settle on salary for 2022 season” (2022年3月22日). 2023年8月5日閲覧。
  22. ^ 2023 MLB Arbitration Tracker”. MLBTradeRumors (2023年1月13日). 2023年8月5日閲覧。
  23. ^ “Orioles acquire right-hander Jack Flaherty from Cardinals”. ESPN.com. (2023年8月1日). https://www.espn.com/mlb/story/_/id/38116728/orioles-acquire-right-hander-jack-flaherty-cardinals 2023年8月5日閲覧。 
  24. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (2023年11月3日). 2023年11月8日閲覧。
  25. ^ a b Tigers sign RHP Jack Flaherty to one-year contract” (英語). MLB.com. 2023年12月21日閲覧。
  26. ^ Dodgers get Flaherty from Tigers” (英語). MLB.com (2024年7月30日). 2024年8月3日閲覧。
  27. ^ Dodgers Acquire Jack Flaherty” (英語). MLB Trade Rumors (2024年7月30日). 2024年7月31日閲覧。
  28. ^ a b c Press release: Tigers sign RHP Jack Flaherty to two-year free agent contract”. www.mlb.com. 2025年2月7日閲覧。
  29. ^ All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2021年11月27日閲覧。

関連項目

外部リンク




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