シリコーンフォーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 08:23 UTC 版)
「発泡プラスチック」の記事における「シリコーンフォーム」の解説
シリコーンフォーム(SIフォーム)の開発は、1975年にアメリカで起こったブラウンズフェリー原子力発電所の火災事故を契機に始まった。貫通孔のシールに難燃性硬質PURフォームを使用していた発電所は、気密性の確認にろうそくをかざして炎のゆれを目視する手段を取っていたが、この炎がフォームに引火して大火災となり、総額2億ドルに達する損害を被った。これを受けてアメリカ合衆国原子力規制委員会は使用材料に3年間の耐火性を備える指針ASTM-E119を設け、この規格を満足する材料としてダウ・コーニングが常温硬化(RTV)型SIフォームを開発した。 高比率の無機充填剤を加えたシリコーンオリゴマーを白金やロジウム系触媒存在下で混合し、重合とともに発泡させるSIフォームは現場施工に対応し、またブロック発泡も可能である。独立気泡でゴム弾性を持ちながら、酸素指数値30 -40でUL規格V-0を取得したSIフォームは優れた難燃性と耐炎性を持ち、プラントやビルの貫通孔充填剤として、また航空宇宙工学分野でも使用されている。
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