ザイデルの5収差
【英】:Five Seidel aberrations
電子線(光線)が完全な結像をすると仮定したときの軌道からのずれの量を収差という。単色電子線(光線)が近軸電子(光)線でないために生じる3次(光線が光軸となす角度αと光線の光軸からの距離rの積について3次)の収差の総称をという。5つの収差は、球面収差(α3に比例)、(軸外)コマ収差(rα2に比例)、非点収差と像面湾曲収差(r2αに比例)、歪曲収差(r3に比例)である。電子顕微鏡の場合、像拡大の初段、すなわち対物レンズに対しては、物体の拡大する範囲は小さいので、光軸上を通る電子線(r = 0)を考えればよい。したがって像のボケにはα3に比例する球面収差が最も重要である。理論上は次にコマ収差が重要である。(軸外)コマ収差補正の例はあるが、高倍率の像については(軸外)コマ収差の効果は小さい。後段にある中間レンズおよび投影レンズでは、物体(対物レンズで拡大された像)は大きいので、光軸から離れた場所を通る電子線による収差、すなわち距離rの次数の高い収差、非点収差、像面湾曲収差、歪曲収差が重要になる。最近は球面収差補正ができるようになっている。
電子線(光線)が完全な結像をすると仮定したときの軌道からのずれの量を収差という。単色電子線(光線)が近軸電子(光)線でないために生じる3次(光線が光軸となす角度αと光線の光軸からの距離rの積について3次)の収差の総称をという。5つの収差は、球面収差(α3に比例)、(軸外)コマ収差(rα2に比例)、非点収差と像面湾曲収差(r2αに比例)、歪曲収差(r3に比例)である。電子顕微鏡の場合、像拡大の初段、すなわち対物レンズに対しては、物体の拡大する範囲は小さいので、光軸上を通る電子線(r = 0)を考えればよい。したがって像のボケにはα3に比例する球面収差が最も重要である。理論上は次にコマ収差が重要である。(軸外)コマ収差補正の例はあるが、高倍率の像については(軸外)コマ収差の効果は小さい。後段にある中間レンズおよび投影レンズでは、物体(対物レンズで拡大された像)は大きいので、光軸から離れた場所を通る電子線による収差、すなわち距離rの次数の高い収差、非点収差、像面湾曲収差、歪曲収差が重要になる。最近は球面収差補正ができるようになっている。
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