5次球面収差
回転対称な電界および磁界型レンズの収差のうち、電子線が光軸に対する角度αの5乗に比例する収差を、5次の球面収差という。3次のみならず5次の球面収差も電子レンズに必ず存在する。通常にいう球面収差とは、電子線が光軸に対する角度αの3乗に比例する収差を指し、収差係数の表記としてCsが使用されるのに対し、5次の球面収差の収差係数の表記にはC5が用いられることが多い。3次の球面収差補正が行われるようになり、C5の影響を考慮する必要が出てきた。幸いなことに、二段6極子とそれらを繋ぐ転送レンズを備えた3次の球面収差補正装置を用いると、C5の値を可変にすることができるので、C5 = 0にすることができる。
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