サクラ類幼果菌核病
和名:サクラ類幼果菌核病 |
学名:(病原菌)Monilinia kusanoi (HENNINGS ex TAKAHASHI) YAMAMOTO |
分布:日本 |
写真(上):幼果菌核菌病に感染して萎凋したカワヅザクラ[勝木俊雄氏(多摩森林科学園)撮影] |
写真(下):前年のサクラ種子に形成された子のう盤 |
説明 春先,サクラの開花時期に地中の菌核から子のう盤を形成し,子のう胞子を飛散する(一次感染)。感染すると幼果が褐色の萎れたミイラ状になり,その表面に白い分生胞子を形成する。この分生胞子も感染源となる(二次感染)。感染した葉は褐斑を生じ,葉の裏の中肋上に白粉状の分生胞子を形成し,二次感染を繰り返す。葉はやがて全体が褐変して枝から垂れ下がり,落下する(写真1)。夏には感染は終息する。感染した幼果は菌核となり,地中で越冬し,翌春子のう盤を生じる(写真2)。菌核は低温を経験させる(春化処理)と,子のう盤を形成する性質がある。感染を毎年繰り返すと,樹体が衰弱して枯死に至る場合もある。 |
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