サウンド・クラッシュ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 10:17 UTC 版)
「サウンド・システム」の記事における「サウンド・クラッシュ」の解説
サウンド・システムのもっとも特徴的なショー形式が「サウンド・クラッシュ (sound clash) 」(または単にクラッシュ)である。これはサウンド・システム同士が、決まった時間で交互にそれぞれの持っているレコードやダブ・プレートを、例えば1ラウンド30分で4ラウンドといったルールのもとでかけ、勝敗を決めるものである。記録に残る最初のサウンド・クラッシュは1952年に行われたトム・ザ・グレート・セバスチャン対カウント・ニック・ザ・チャンプであるが、当初は相手サウンドのケーブルを切る、スピーカーを倒すなど直接的暴力に繋がることもしばしばあったため、徐々に下記のようなルールが整備されていった。 1995年にジャマイカのポートモアにて行われたニューヨークのキング・アディーズ (King Addies) 対ジャマイカのキラマンジャロのクラッシュは一万人を動員した。当時最も勢いと実力のあったサウンド・システム同士のこの伝説のクラッシュ以降、クラッシュは主にダブ・プレートのみでの勝負というのが暗黙のルールとなった。これ以降、多数の「クラッシュ・サウンド」、すなわちサウンド・クラッシュを戦うことに重点を置いたサウンド・システムが世界中に存在している。サウンド・システムにとってサウンド・クラッシュは、実力を測るための最も分かり易い指標であり、ビッグ・サウンドになるためにはクラッシュで勝つことが一番の近道となっている。1990年代後半以降は「ワールドクラッシュ」などのサウンドクラッシュの世界大会が開かれるようになり、日本のマイティ・クラウンやドイツのセンチネル、カナダのレベル・トーンら、ジャマイカ以外のサウンドが度々優勝した。このように日本やヨーロッパのサウンドが活躍する一方で、メトロメディア、ブラックキャットなどジャマイカのサウンド・システム達も活躍し続けている。
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