コネクティングロッドの種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 04:09 UTC 版)
「コネクティングロッド」の記事における「コネクティングロッドの種類」の解説
大端部が分割されているか否かで、組み立て式と一体式に分類される。 組み立て式 多くのエンジンは組み立て式を用いている。特に多気筒エンジンでは一体式クランクシャフトが一般的に用いられるため、コネクティングロッドを組み立て式とする事になる。 一体式 主に単気筒やV型2気筒などの少気筒数エンジンにおいて、組み立て式クランクシャフトを持つ場合に用いられる。コネクティングロッド自体は軽量で安価にできる。クランクピン部にニードルベアリングを入れられるので高速回転に対応できる。この為に初期のホンダのフォーミュラ1用V型12気筒エンジンなどの様に、多気筒エンジンでも使用される場合がある。 また、コネクティングロッド中間部分の断面形状には、I型とH型が多く用いられる。 I型 応力集中を避けることが可能。オペルの3気筒エンジンにI型のIの部分を除去した形状のものもある。 H型 軽量化が可能。アフターパーツの削り出しコネクティングロッドでは、機械加工の簡略化のために採用されることが多い。 V型エンジンや星型エンジンなどの様に複数の気筒を1つのクランクピンで受け持つ場合、クランクピン上のコネクティングロッドの配置でも分類される。 重ね合わせ 現代では最も一般的な方式で、クランクピンの軸方向にコネクティングロッドを重ねて取り付ける。そのためバンク間でクランク軸方向に気筒の位置がずれる。 マスター&スレイブ 星型エンジンに限っては最も一般的な方式で、他の形式でも用いられることがある。一本のマスターコネクティングロッドだけがクランクピンに取り付けられて、他のコネクティングロッドはマスターに可動式に取り付けられる。気筒の位置ずれは無いがマスターとスレイブとの間では僅かに動作が異なる。 フォーク&ブレイド 現代では廃れている方式。一方のコネクティングロッドの大端部側を二股にして共にクランクピンに通し、もう一方はその二股の間でクランクピンに通す。気筒の位置ずれは無く、両気筒間の動作も同一となるが、ロッドの質量が増すために高回転化は困難となる。
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