ケーブルテレビ導入時について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 04:03 UTC 版)
「日本における衛星放送」の記事における「ケーブルテレビ導入時について」の解説
ケーブルテレビ(CATV)が住居棟に導入されている場合、局から有料で貸与・販売されるセットトップボックス(以下STB)で視聴するトランスモジュレーション方式で伝送している局が多い。このため、「直接受信する場合は無料で見られる」放送も、無料では視聴できなくなっている。そのため、各種資料では「ケーブルテレビでは無料放送を行わない局がある」旨の注意書きがされる場合もある。またSTBから録画信号をハイビジョンで伝送できないケースも多々あり、BDレコーダーなどのハイビジョン録画機器でも、ハイビジョンで録画できないことも多い。 BSデジタルのパススルー伝送は行われていないケースが多い。行われている局でも、周波数変換パススルー方式で実施している。衛星放送で使われている衛星からアンテナまでの周波数およびアンテナ部からチューナー部までの周波数(電波の周波数による分類上はSHF、VHF、UHF。中間周波数を参照)がケーブルテレビの伝送用に使用している周波数とは帯域幅が異なるためにそのままでは伝送できないことから、伝送可能な周波数に変換しているためである。局から有料で貸与・販売される元の周波数に戻すコンバーター(変換器)を用いて、市販の当該チューナーでもそのまま視聴する。2007年現在、コンバーターが不要な同一周波数パススルー方式での伝送ができるように業界は動いている。 地上アナログ放送と同じ変調方式に変換して再送信している局は徐々に減っているが、いくつか存在する。この場合、再送信されているチャンネルが受信できる地上アナログチューナーを内蔵した機器(以下、地上アナログ機器。アナログSTB(ターミナル)や市販テレビや市販ビデオレコーダなど)があれば視聴できる(VHF1 - 12ch、UHF13 - 62chで再送信されていれば、ほとんど全ての地上アナログ機器で視聴できる。CATV帯域で再送信されている場合は、機器の説明書に「C13 - C63ch」などの記載がされていれば視聴できる)。ただし再送信にスクランブルが施されている場合、視聴は局から貸与されるアナログホームターミナルに限られ、非加入者が視聴できる局は少ない。 現在はセットトップボックスやホームターミナル無しで視聴できることは少ないが1990年代以前に住所移転などでケーブルテレビ局に新規加入した場合、NHK訪問契約員と視聴者の認識不足から12年間視聴不可能な状況であっても衛星受信契約を締結してしまっているケースもあり、領収書に記載されている契約内容の確認も必要である。 また、NHK衛星受信契約は申告制であることと、ケーブルテレビ側からの契約解除申請をしない実態からセットトップボックスやホームターミナルを返却(レンタル)・利用中止(買取)した場合、視聴者サイドでの契約解除の申告が必要であることも注意しなければならない。
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