クークリア村のアプロディテ神殿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/13 07:40 UTC 版)
「パフォス」の記事における「クークリア村のアプロディテ神殿」の解説
クークリアはかつてパレオパフォスがあった場所に位置するパフォス近郊の村。ペトラ・トゥ・ロミウを含む22.9 haが対象地域となっている。 紀元前12世紀、この地に豊穣神を祀る神殿が建設された。この神殿では円錐形の聖石が神の力を表す偶像として祀られていた。ニコクレス王によるネアパフォスへの遷都の後も、パレオパフォスはアプロディテ崇拝の聖地として、またローマ時代には銅貨の鋳造所として栄えた。この時代のコインにはパフォスのアプロディテ神殿を図案としたものもある。なお、4世紀にキプロスがキリスト教化されると豊穣神崇拝は姿を消した。 クークリアのアプロディテ神殿遺跡は、南側に位置する青銅器時代後期の第1サンクチュアリと、北側に位置する1世紀末から2世紀初頭にかけての第2サンクチュアリからなる。第1サンクチュアリは、石灰岩を積んで作られた巨大な壁で囲まれた聖域があり、円錐形の聖石を中央に祀った祭壇も設けられていた。ローマ期の神殿である第2サンクチュアリにおいてもこの聖石崇拝は行われた。 1950年代以降、本格的な遺跡調査が行われている。クークリアの考古学博物館には、村の周辺で見付かった発掘物が展示されている。
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