キタアカシジミ(カシワアカシジミ)
キタアカシジミ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/30 14:08 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動キタアカシジミ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Japonica onoi (Murayama) |
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||
キタアカシジミ 北赤小灰蝶 |
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亜種 | |||||||||||||||||||||||||||
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キタアカシジミ(北赤小灰蝶、Japonica onoi)は、チョウ目(鱗翅目)シジミチョウ科ミドリシジミ亜科に属するチョウの一種。
概要
長い間アカシジミの亜種Japonica lutea onoiとして扱われていたが、1991年に猪又敏雄の研究によって別種とされた。種小名は帯広畜産大学教授の小野泱にちなむ。形態的な違いとしては、翅の地色がアカシジミに比して薄く、コントラストがうすくなることや翅裏の白線がぼやけるといった点があるが、斑紋からは識別が困難な個体も存在するため、交尾器による同定がもっとも確実である。
アカシジミはクヌギやコナラを食草とするが、本種はカシワを好む。産卵時に枝の細かい毛を擦り付けて目立たなくする点は同じだが、アカシジミが1卵ずつ産むのに対し、本種は卵塊を形成するため、前者よりは見つけやすい。また、終齢幼虫は気門が赤くなることが多い。カシワアカシジミと呼ばれることもある。
ミナミアカシジミ
広島県冠高原亜種Japonica onoi mizobeiは本種の亜種とされているが、研究者によってはミナミアカシジミとして別種記載する場合がある。翅の模様・色合いのほか、生殖器構造が北海道亜種J. o. onoiともアカシジミとも違う。
分布
北海道亜種Japonica onoi onoiは北海道全土・東北地方北部の内陸部にかけて分布する。
冠高原亜種Japonica onoi mizobeiは冠高原周辺の中国山地。
保全状況評価
- キタアカシジミ北海道亜種Japonica onoi onoi(Murayama)
- 絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)
- キタアカシジミ冠高原亜種(ミナミアカシジミ)Japonica onoi mizobei(Saigusa)
- 絶滅危惧IA類 (CR)(環境省レッドリスト)
関連項目
参考文献
- 牧林功解説、青山潤三写真『日本の蝶』成美堂出版〈ポケット図鑑〉、1994年。ISBN 4-415-08045-6。
- 『チョウの調べ方』日本環境動物昆虫学会編、今井長兵衛・石井実監修、文教出版、1998年。 ISBN 4938489112。 OCLC 170389984。
キタアカシジミと同じ種類の言葉
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