ガンガー神話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 17:12 UTC 版)
インド神話の伝説の王サガラは、地上の悪魔を倒した後、勝利宣言を行うためアシュヴァメーダ(英語版)(馬祠祭)をおこなう事にした。この馬と王子6万人と王妃が同伴して、世界を周る儀式を行っていたが、サプラ仙に火の儀式ヤジニャ(英語版)を成功されては困るインドラ神によって馬が盗まれ、深い瞑想を行っていたカピラ仙の寺院に馬はロープで縛り付けられた。 王子たちは、馬を探し回り、サプラ仙が馬を所有しているのを発見し、襲い掛かった所、カピラ仙の目が開き、王子達はカピラ仙に呪われ灰にされてしまった。帰りが遅いのを心配したサガラ王は、第一王妃の子アンシュマットを使いに出した。アンシュマットは灰になっている王子と、馬を発見し連れ帰り儀式は執り行われた。王子たちを弔うためのガンガーの聖水を降ろす修行は、サガラ王の子孫であるバギーラタが行った。 神話によると、始めはガンガーはヴィシュヌ神の足の指から流れ出て、天界にあるブラフマーの町の周囲を周っていた。賢者バギーラタは、誤ってカピラ仙の怒りにふれ焼き殺された祖先の霊を浄化するために必要なガンガーの聖水を地上にもたらそうと、ヒマラヤ山中で修業を積んだ。ガンガー女神はその願いを受け入れたが、天界から地上へ落下するガンガーの奔流を受け止められるのはシヴァ神のみであると伝えた。バギーラタはカイラス山に赴きシヴァ神に祈りを捧げ願いを聞き届けられた。シヴァ神は地上に落下するガンガーを豊かな髪で受け止めヒマラヤ山中に注いだ。バギーラタの先祖の遺灰はその水で浄化され、霊は天国へ昇ることができた。それ以来、ガンガーは聖なる川として地上の人々に恵みをもたらし続けているとされる。
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