カリグラフィーとデザイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 02:52 UTC 版)
「サタジット・レイ」の記事における「カリグラフィーとデザイン」の解説
サタジット・レイはカリグラファーとしても活動し、自身の雑誌『ションデシュ』用に、ほかのどのベンガル文字とも異なるローマン体の「レイ・ローマン (Ray Roman)」「レイ・ビザール (Ray Bizarre)」「ダフニス (Daphnis)」 、「ホリディ・スクリプト (Holiday Script)」と呼ばれる4つの書体をデザインした。このうちレイ・ローマンとレイ・ビザールは、1971年に国際コンペティションで優勝した。また、サタジットは映画のキャリアを積み重ねる中で、グラフィックデザイナーとして活動したことでも知られ、自身の映画ポスターのほとんどをデザインし、自身または他の作家の本のイラストや表紙のデザインを手がけた。 サタジットのデザインの芸術性は、映画のポスターやプロモーション用冊子の表紙で見ることができる。サタジットがデザインした映画ポスターの多くはシンプルで、ベンガル語の書記素を使用したカリグラフィーに、1つの視覚的に印象的なイメージを描いており、インドの要素も取り入れられている。ポスターなどに見られるサタジットのベンガル語の書記素の表現は、ベンガル文字特有の3層のエックスハイト(英語版)(基本文字の高さ)が楽譜のように示され、水平線と垂直線が交わる点の間にはアルポナ(英語版)(ベンガル伝統の文様)のパターンに従った曲線で書かれるのが特徴的である。また、ベンガル文字の書記素を変容させて、アルケー文字とも呼べるような生物や物を形づくったベンガル文字を創作した。
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